2014年 12月 25日
悩んでいたあの時 |
メリークリスマス!
日本ではもう今日が終わると一気にお正月ムードが高まるころだと思いますが、ドイツのクリスマスは26日まで。家族が集まって楽しくお祝いするのはこの日が一年で一番多い!そして久し振りに会って喧嘩する家族も非常に多いとか。笑
さて、クリスマスとは全く関係ありませんが、息子が無事誕生したのでこの1年を振り返ってみて、妊娠中一番悩んだ時期のことをここに書き留めたいと思います。
悩んだのは新型出生前診断という命の選択について。
以下の簡素な書き方にも、あのときの感情を表しているのかもしれません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
12週1日目。
新型出生前診断(Prenatal Test ;通称ハーモニーテスト)のため、婦人科で採血。
ハーモニーテストは現在アメリカでのみ検査可能な、母体からの血液による胎児のDNA診断で、トリソミー21(ダウン症), 18, 13の可能性の有無、すなわちその3つの染色体異常があるかどうか99パーセント知ることができる出生前診断。日本では2013年4月から、ドイツでは2013年9月から検査可能となった。検査可能期間は妊娠12週目から20週目まで。
費用は約500ユーロ。(約7万円)。性別を知りたい場合はそれに10ユーロを加算することになる。
小さな試験管2本分の採血をドイツの婦人科からアメリカ(私の場合はAriosa社)へ送付し、検査結果はドイツでは約2週間後に医者から電話がかかってきて知らされることになる。
血管が細いため採血が困難。右腕の血管からは全く採血できず、特別に細い針を注文するという話になったが左腕からなんとか時間をかけて採血完了。貧血状態になってしまったが、あとは2週間後の良い結果を祈るのみ。
*
障害が判明したら産まないのか。採血するだけで結果が判明するだけに、命の選択が問われるにしては安易すぎるテストであるということを深く理解しなければならない。
自分は子供の出生時42歳。重度の障害のある子を育てられないと考える一番の理由は自分と夫の高年齢にある。また、もし万が一将来自分ひとりで子供を育てることになった場合、障害のある我が子を責任もって育て上げる自信がない。長女にもいろいろ我慢させることが増えるであろう。
本当はどんな障害があっても産んであげたい。生まれてきて欲しい。
産まれてきたらがむしゃらになってがんばるのだとは思う。
ただ今後のことをいろいろ考えると、その決断が正しいのかどうか、悩んでも悩みきれないというのが現状である。
*
12週目に入ったので、婦人科の超音波検査でNackentransparenzs/Nackenfaltenmessung(胎児の首のうしろのむくみを測る検査)もしてもらったところ、浮腫みは1,9mm。
この検査を受けるのは11週~13週がベスト。
通常3mm以上の場合に異常だと診断され、染色体異常によるダウン症(21トリソミー)の発生率はおよそ3倍になるそうだが、超音波検査の信頼率は75パーセントほどだとのこと。
ハーモニーテストで分かるのは3種のトリソミー異常のみ。脳内や心臓、背骨の異常などは超音波検査が頼り。特に背骨の異常は20週目にはっきりするらしい。
-診断結果-
きっかり2週間後の6月16日、採血したかかりつけの産婦人科医から電話で知らせを受ける。
結果異常なし。
この連絡をどれほど心待ちにしたことか。
もうこれ以上の望みはない。あとは万が一何か健康面で問題があっても家族でがんばって育てていきたいと思う。もし異常有りだったら、、、どういう選択をしていたか未だに明快な答えは出せない。
性別は予測を裏切り男の子とのこと。女の子だとばかり思っていたけど、男の子とわかったら別の嬉しさがこみ上げてきた。
元気で生まれてきてね!
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あの時本当に悩んだけど、とにかく今、無事に生まれてきてくれたことに感謝しています。
今年ももうあと一週間足らずですが、もう少し2014年を振り返っていろいろな出来事を自分なりに消化したいと思います。
日本ではもう今日が終わると一気にお正月ムードが高まるころだと思いますが、ドイツのクリスマスは26日まで。家族が集まって楽しくお祝いするのはこの日が一年で一番多い!そして久し振りに会って喧嘩する家族も非常に多いとか。笑
さて、クリスマスとは全く関係ありませんが、息子が無事誕生したのでこの1年を振り返ってみて、妊娠中一番悩んだ時期のことをここに書き留めたいと思います。
悩んだのは新型出生前診断という命の選択について。
以下の簡素な書き方にも、あのときの感情を表しているのかもしれません。
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12週1日目。
新型出生前診断(Prenatal Test ;通称ハーモニーテスト)のため、婦人科で採血。
ハーモニーテストは現在アメリカでのみ検査可能な、母体からの血液による胎児のDNA診断で、トリソミー21(ダウン症), 18, 13の可能性の有無、すなわちその3つの染色体異常があるかどうか99パーセント知ることができる出生前診断。日本では2013年4月から、ドイツでは2013年9月から検査可能となった。検査可能期間は妊娠12週目から20週目まで。
費用は約500ユーロ。(約7万円)。性別を知りたい場合はそれに10ユーロを加算することになる。
小さな試験管2本分の採血をドイツの婦人科からアメリカ(私の場合はAriosa社)へ送付し、検査結果はドイツでは約2週間後に医者から電話がかかってきて知らされることになる。
血管が細いため採血が困難。右腕の血管からは全く採血できず、特別に細い針を注文するという話になったが左腕からなんとか時間をかけて採血完了。貧血状態になってしまったが、あとは2週間後の良い結果を祈るのみ。
*
障害が判明したら産まないのか。採血するだけで結果が判明するだけに、命の選択が問われるにしては安易すぎるテストであるということを深く理解しなければならない。
自分は子供の出生時42歳。重度の障害のある子を育てられないと考える一番の理由は自分と夫の高年齢にある。また、もし万が一将来自分ひとりで子供を育てることになった場合、障害のある我が子を責任もって育て上げる自信がない。長女にもいろいろ我慢させることが増えるであろう。
本当はどんな障害があっても産んであげたい。生まれてきて欲しい。
産まれてきたらがむしゃらになってがんばるのだとは思う。
ただ今後のことをいろいろ考えると、その決断が正しいのかどうか、悩んでも悩みきれないというのが現状である。
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12週目に入ったので、婦人科の超音波検査でNackentransparenzs/Nackenfaltenmessung(胎児の首のうしろのむくみを測る検査)もしてもらったところ、浮腫みは1,9mm。
この検査を受けるのは11週~13週がベスト。
通常3mm以上の場合に異常だと診断され、染色体異常によるダウン症(21トリソミー)の発生率はおよそ3倍になるそうだが、超音波検査の信頼率は75パーセントほどだとのこと。
ハーモニーテストで分かるのは3種のトリソミー異常のみ。脳内や心臓、背骨の異常などは超音波検査が頼り。特に背骨の異常は20週目にはっきりするらしい。
-診断結果-
きっかり2週間後の6月16日、採血したかかりつけの産婦人科医から電話で知らせを受ける。
結果異常なし。
この連絡をどれほど心待ちにしたことか。
もうこれ以上の望みはない。あとは万が一何か健康面で問題があっても家族でがんばって育てていきたいと思う。もし異常有りだったら、、、どういう選択をしていたか未だに明快な答えは出せない。
性別は予測を裏切り男の子とのこと。女の子だとばかり思っていたけど、男の子とわかったら別の嬉しさがこみ上げてきた。
元気で生まれてきてね!
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あの時本当に悩んだけど、とにかく今、無事に生まれてきてくれたことに感謝しています。
今年ももうあと一週間足らずですが、もう少し2014年を振り返っていろいろな出来事を自分なりに消化したいと思います。
by stabilopen
| 2014-12-25 21:38
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